※本記事は、学校法人の経営構造を基礎から整理する連続記事の一部です。
学校法人において、学長や校長は教育の最高責任者です。
しかし、法人全体の最終的な意思決定は理事会にあります。
ここに、静かな緊張関係が生まれます。
教育の専門性を担う立場と、法人の持続性を担う立場。
両者は対立するものではありません。しかし、役割の境界が曖昧な場合、判断は停滞します。
目次
教育と財務のあいだ
教育内容に関する裁量はどこまでか。人事や予算の決定にどの程度関与できるのか。
学長・校長は、教育の質に責任を持つ立場です。一方で、法人は財務的持続性に責任を持ちます。
この二つは切り離せません。
権限と責任の対応
重要なのは、優劣ではなく、権限と責任の対応関係です。
権限が与えられていないのに責任を負う。責任を持たないのに強い裁量がある。
いずれの場合も、構造は不安定になります。
支配ではなく、設計
学長・校長の権限は、支配の問題ではなく、設計の問題です。
教育の専門性が十分に尊重されながら、法人全体の方向性とも整合している状態。
その均衡が保たれているかどうかが、組織の安定性を左右します。
役割が明確であれば、議論は穏やかになります。曖昧であれば、個人の姿勢に議論が向かいやすくなります。
学長・校長の権限を考えることは、教育と経営の接点を見直すこと。
見定めるのは、あなたです。
